ワイン頒布会 9月 NO. 95

イタリア・モンタルチーノ

 

SALVIONI  サルヴィオーニ

現在の主流をなしている色濃く、炸裂する果実味といったふうなブルネッロ・ディ・モンタルチーノとは一線を画する、風味、味わいともに独特の甘味を感じさせ、複雑さに富む繊細でしなやかなワインがこのジューリオ・サルヴィオーニが生むブルネッロ。

もともと父祖の代からこの地のぶどう栽培農家で、ワインは自家消費用に微々たる量をつくっているにすぎなかったが、1985年ヴィンテージからコマーシャル・ベースでの生産を開始。量的にも200ケースほどとごく少ない本数だったが、ガンベロ・ロッソで最上ワインに与えられるトレ・ヴィッキエーリをいきなり獲得、そして今や伝説となった感のある、初リリースから6年連続でトレ・ヴィッキエーリを授かるという快挙を成し遂げる。彗星のごとく現れたブルネッロ最上のつくり手、そしてワインは目にするのも困難な幻の1本として事情通の話題をさらった。畑はモンタルチーノの生産エリアの中心ともいうべき、同名の村のすぐ北に位置し、広さはおよそ5ヘクタール――1990年代半ばにそれまでの3ヘクタールから5ヘクタールに増えた。所有している広さは20ヘクタール少々あるが、ぶどう栽培に適した区画以外にはオリーヴが植えられていて、毎年入荷するとは限らないのだが、この濃厚なオリーヴ・オイルも絶品中の絶品!――で、標高400メートルほどの赤みがかった土壌にある。ここから700〜800ケースほどしかないブルネッロ――各瓶に通し番号と総生産本数が記入されている――と、その弟分であるロッソ・ディ・モンタルチーノが生まれる。ちなみにブルネッロとロッソはそれほど明確に分けられてはなく、ぶどうも一緒なら栽培エリアも同じ。収量や樽熟成の期間等――現在、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノで最低2年間の樽熟成と4ヵ月の瓶熟が、ロッソは収穫の翌年、9月1日以降の出荷が義務付けられている――が異なるにすぎない。そのためサルヴィオーニでは雨がちだった2002年はブルネッロをつくらずに、全てロッソに格下げしてしまっている。ということは、本来ブルネッロ用としたぶどうも当然使われているわけで、非常にお値打ちなワインということになる。そしてこのロッソ・ディ・モンタルチーノ、ブルネッロの影に隠れがちだが、ブルネッロ同様柔らかく落ち着いた風味で、ロッソながら早飲みワインかと思えばさにあらず、若くして愉しむのであればせめて2時間以上前に開けるか、もしくは前日の抜栓を心掛けたいほどの力を秘めている。オスピタリテ溢れるジューリオの人柄がそのまま反映されたようなワインは、ラベルも含め、全て手作業から生まれる。そのため各ボトルの液面は不揃いで、またオリの出具合も微妙に異なり、我々にもとに届いてもその手づくり感が十分に伝わってくるのである。

 

Aコース ロッソ・ディ・モンタルチーノ  +  トレビアーノ・ダブルッツォ   \4,400

Bコース ブルネロ・ディ・モンタルチーノ + トレビアーノ・ダブルッツォ  9,000